エイリアンは何故見付からないのか
久野先生のblogのエントリーを見て、個人的意見。
- エイリアンは存在しないから
- エイリアンは存在するが、まだ観測されてないから
- この下は書きかけ。SETIに関しては下で説明した
元々の久野先生のエントリーですが、SETIは特定の周波数の電波を解析するプロジェクトですので、その周波数の電波を出している限り知的生命体の性質によらず、発見は理論的には可能です。全く電波を使わない文明は地球とのメッセージのやりとりが困難ですから、よほど近傍の星の文明でない限りとりあえず無視して良いでしょう。
さらに、SETIには理論的な欠陥があります。以下ちょっと専門的内容です。*2
SETIプロジェクトは星間物質に吸収されにくい（ごく狭い）電波天文学用の周波数帯の電波をフーリエ解析し、スペクトルから人工的な電波かどうかを調べることによってエイリアンからの信号を探すプロジェクトです。もし、エイリアンが同じようなことを考え、同じ周波数帯域を用いて地球から来る電波を解析したらどうなるでしょうか。エイリアンはなにも見付けることはできません。なぜならその周波数帯域は電波天文学用の周波数帯域なので他の電波のノイズしか観測されないからです。もちろん、SETIプロジェクトの裏で地球外知的生命体に対してこの帯域でメッセージを送り続けているのかもしれませんが（電波天文学者にとってはノイズにしか見えないだろうが）、近傍の天体でない限り、今の我々の電波送信能力を考えると、解読されるだけの信号を送ることは困難でしょう。
今の我々は地球から（太陽系のスケールで）近い小惑星「イトカワ」の探査機「はやぶさ」にデータを送るのにも四苦八苦しているのです。細かい数値は忘れましたが、「はやぶさ」との伝送帯域は数kbpsだったと思います。
