SFのタイトル当て
タイトル当てというか以下を読んで思い当たる本があったら感想とか書き込んでください。
この本のテーマは地球外生命体*1による経済学とそれらがもたらした悲劇について。いや、そういうテーマじゃないんですが、山形先生に書評を書かせたらそういう書評になると思います。*2
以下、ネタばれ。でも、知っていてもつまらなくなることはないと思う。
色々と目をつぶって(彼らは我々とは違うのです!)、主人公に感情移入できれば楽しめると思います。そして、読後に偉大な経済学者たちに感謝し、宇宙人に地球人の文明の成果として物理学よりも経済学の方をまず紹介できるようにならなければならないという気持ちになると思います。そうでなければ空想科学読本的に罵倒していただければと思います。
私は経済学関連をスルーして、科学者版の「神曲」として読みました。(要するに地獄巡り)とても面白かったんですが*3、同じ著者には他にもっと面白い著作があります。でも、駄目なのは読む価値なしです。面白いもの以外はあまり読んでませんが。
以上のヒントでこの本のタイトルを当ててみましょう。
マイナーな本ではないので、既に読まれているかもしれませんが。
タイトルを当てやすいように整理+ヒント
- 経済学の話が出てくる(でも全然難しくないというか彼らの経済学が不完全なために経済も不完全)。経済というかイデオロギーと言った方が適切かもしれないが、彼らがそんなイデオロギーなのは彼らの経済学のせいなわけで。
- 自然科学的の話も出てくる(でもそれを使ってどうこうという話ではないので知識の有無は関係ない)
- 研究の苦労話として読むと泣ける(素晴らしい先生はあっさり死んじゃって、ボスが若手研究者の業績を握りつぶしてしまう)
- 原著のサブタイトルにはユートピアが含まれているが、その世界がユートピアかディストピアかは微妙。多分作者の意図する意味は思考実験としてのユートピアだと思う。(で、それに失敗していると言っていいのだが、SFなので地球外生命体による経済学とそれらがもたらした悲劇と読めば面白い*4)
- 翻訳はひどい
- ハヤカワ文庫SF
- ページ数が500ページ超だけど、あっさり読み終わる。でも、途中だれる。
- 実は絶版
- ただ、ヒューゴー、ネビュラ両賞を受賞した比較的有名な作品なので、古本屋や図書館を探せば比較的簡単に手にはいる。
やっぱり地球人としてはそう簡単には社会は変わらないとは思うのですが。