「アクセス数のblog間格差生成装置としてのソーシャルブックマーク」
「最近のブロガーの「アクセス集め」は「ソーシャルブックマーク」抜きでは成り立たないとさえ言えるようになっている。エントリーを書いたブロガーはこのようなソーシャルブックマークへのリンクを登録する。すると、「ほってんとりー」になればサイト内の「トップページ」に掲載されるし、登録されたアドレスにもソーシャルブックマークからのアクセスが送られてくる。
しかしこの「ソーシャルブックマークサイト」は、実はブロガーにとってのアクセス数や知名度のブロガー間格差を製造する装置として働いていることに注意しなければならない。
ある「ソーシャルブックマークサイト」では、登録したエントリーが存在するブログによって、送られてくるメールや資料の数に以下の表に示すような大きな違いがある。これは、「日本科学技術大学のid:fhvbwxさん」が、現実逃避のために、同じ話題についてのまとめサイトについて調査された結果、得られたデータである。
gサイト | fサイト | |
---|---|---|
ブログ | g ブック・はてな | A blog・はてな |
クリアランス | 3 | 4 |
ブックマーク数 | 15 | 2 |
このように、ソーシャルブックマークでは、登録されるエントリーが属するブログによって自動的に情報提供のスクリーニングが発生しているのだ。もし読者がソーシャルブックマークだけに依存せず、様々なルートを通じてブログにアプローチしているなら、こうした情報格差は緩和されるだろう。しかし、もし読者がソーシャルブックマークから来る情報を重視し、そこから送られてくる人気エントリーや注目エントリーの範囲で巡回を行おうとするならば、それはブログ間の情報格差生成装置たるソーシャルブックマークの陥穽に自らはまりこんでしまうことにほかならない。こうしたソーシャルブックマークの弊害はもっと世の中で喧伝されるべきだ。
この重要でない問題に今頃着眼し、稀有なデータを自ら集められたid:fhvbwxさんテラスゴス。早く寝ろよ。
もちろん、ソーシャルブックマーク以外のアプローチをしたとしてもWeb巡回におけるブロガー間差別は厳然とあるだろう。しかし、ソーシャルブックマークはそうした個々の読者のブロガー差別をシステマティックにかつ「自動的に」かつ「大々的に」に集約・媒介して広く送り出しているという点を問題にしてしまうバカこそが問題であると考える。」
追記
誤字修正。誰か突っ込んでよ。