冷やし中華ネオリフレ派始めました

解説

背景

http://d.hatena.ne.jp/odakin/20051110#1131621035のようにリフレ派が伝統的ケインズ派新正統派ケインズ派と勘違いされるという悲劇がごく希に発生していました。その悲劇などを回避するため、http://bewaad.com/20051115.htmlのコメントにおいて

などの呼称が提案・再発見されました。しかしながら、残念なことにこれらの呼称は定着したとは言いかねる状況は現在でも続いております。

原典

しばらく忘れられていたリフレ派呼称問題ですが、potato_gnocchiさんによって一石が投じられます。

政策における裁量の大きさに依存する立場を「クラシック」、ルールに従う立場を「ネオ」と定義すれば、経済における「品性」を心から大事にし、そのための権力行使を善と信じて疑わないかのような与謝野氏などは言うまでもなく、中川氏、安倍氏はまぎれもない「クラシック」でしょう。そもそもこれまでの言動からみて、安倍氏モラリストですし、現段階での看板政策である再チャレンジ云々の政策パッケージの思考も、まぎれもなくクラシックの思考ですよね。ミクロ経済への介入はモラルのために、みたいな。

potato_gnocchiさんの「ネオ」と「クラシック」の使い分けは良いですね。そうすると、インタゲ派がネオリフレ派で、伝統的ケインズ派がクラシックリフレ派とすっきり分けられます。

ネオリフレ派が誕生した瞬間です。

リフレ派再定義

ネオリフレ派の定義をする前に確認のためリフレ派を再定義しておきましょう。

リフレ派
「デフレは悪い。今は不況。マクロ政策で状況の大幅な改善余地あり」と考えている人
広義のリフレ派
「まくろけいざい?についてよくわからないけど、なにかいっているひと」
狭義のリフレ派
(長いし、人によって定義が違うので省略可)「インフレ率の上方バイアス、エネルギー価格の高騰などを考えると現在はデフレであり、デフレは悪であるから、日銀はマイルドインフレを達成するために頑張れ、超頑張れ!やりすぎないかつさぼらないようにインフレターゲットも導入しとけ。日本政府は(財政)黒字の方向にも赤字の方向にも日銀の足を引っぱらなければOK。ミクロ介入ではデフレ退治は出来ないので統一意見はなし」

ネオリフレ派

定義

金融政策、財政政策においてルールに従う立場からマイルドインフレを達成すべきだと考えている人のこと。

詳説

具体的なルールとして次のようなものを例に挙げておきます。

  • 金融政策
  • 財政政策

クラシックリフレ派

定義

金融政策、財政政策における裁量の大きさを重視する立場からマイルドインフレを達成すべきだと考えている人のこと。

その他

こう分類すると、いわゆるリフレ派の中でインフレターゲット政策に反対しているが、財政規律は守ろうとしている人、およびインフレターゲット政策に賛成しているが、財政規律を破ることもやむを得ないと考えている人があぶれますが、比較的少数なのでとりあえず放置させていただきます。というか、一方のルールだけを守るって立場はなんらかの説明がない限り矛盾しているのではないかと。
ちなみに、ネオとクラシックという言葉の使い方に悪いニュアンスはありません。