山田飛鴻風雲録

時代劇好きにお勧めするラノベ

http://www.eonet.ne.jp/~mosuke/000/yamada/000.html
目次を飛ばした理由は読むうちに分かるので、ちょっと我慢してください>ラノベ読めない人
スーパーダッシュ新人賞の講評がありますので、こういう欠点はあると理解しながら読んだ方がひょっとすると読みやすいかもしれません>我慢してみたけどやっぱり駄目な人
以下、ネタばれを含みます。この作品を何故ここで紹介したのかが分かってからお読みください。

ラノベ柳生の恐怖

ずばりこの小説のテーマを一言で言うならばラノベ柳生の恐怖です。
兵法の道としての柳生新陰流はその後創作化されるにつれ、変貌を遂げていきます。変貌というと嘘になるなら、様々な解釈を与えられていきます。
例えば、世間に膾炙しているのは山岡荘八などによる将軍家師範、活人剣としての柳生でしょう。伝奇小説界では山田風太郎先生などによる柳生新陰流の剣術としての側面を強調した作品群、隆慶一郎などによる柳生家の政治的側面を強調した作品群、荒山徹先生などのような朝鮮との関わりを発掘した作品群などがあります。石川作品における柳生はどこの棚に分類したらいいかが分からないので保留。
さて、柳生新陰流ラノベに出会ったら、どうなるのでしょうか。それがこの作品です。

まとめ

「そうねえ。柳生と書いておけばなにをしても許されるということしかないんじゃないの。麻雀漫画における麻雀、エロ漫画におけるエロと同じということじゃないかしら」「そうですね」

蛇足

筒井康隆が柳生を書いたらどうなるんでしょうか。すごく気になります。