田中先生は如何にして利富禮主義者となりし乎

「期待」をめぐる武谷三男的なる思考vs構造改革主義の思考

01年の冒頭に、野口旭さんがインフレターゲット政策をデフレ期待とデフレ脱却への処方箋として説いたときには非常に胡散臭いものに約2〜4時間ほど思っていました。話を猪瀬直樹事務所の一室で聞いて(聞いているときは「なにバカなことをいっているんだ、人の期待を日銀がコントロールできるはずないだろ」)、家に帰るまでには「あ、僕(たち)が昔書いた論文の結論じゃないか!」と思いつくまでしばしの間があったわけです。

「期待」をめぐる武谷三男的なる思考vs構造改革主義の思考

田中先生の飲み込みの悪さは昔からだったのかというべきなのか野口先生に説明してもらってもすぐには理解できないのかと言うべきなのか。とりあえず、本田先生では力不足だったことは分かりました。

湯川秀樹の中間子理論の共同研究者に武谷三男がいます。武谷はマルクス資本論の方法論から中間子理論の構想を思いついたと公言していました。

「期待」をめぐる武谷三男的なる思考vs構造改革主義の思考

間違ってるとは言えませんが、あまり適切な紹介ではないかと。少なくとも、今日の視点からは科学哲学・科学思想家と紹介すべきでしょうか。