BRCの見解についての報道

基本的に時事ネタは扱わないつもりなのですが、ちょっとこれは報道としてどうかなという報道を見付けたので、取り上げたいと思います。このエントリーではもともとニュースで報道されたことの事実関係は扱いません。まずはこちらの朝日新聞ニュース(毎日放送ニュース番組に「放送倫理違反」権利委が見解)をお読みください。この記事では報道対象者に報道の目的意図を明らかにせず、不可欠と認められる事情がないのに隠しカメラ・隠しマイクの取材に基づく放送をした点を倫理違反と認定。としていて、BRCが事実関係について判断したかどうかはなにも書かれていません。
では、BRCは事実の判断をしなかったのでしょうか?共同通信の配信記事によればBRCは、放送の主要部分は真実と判断。とのことで、事実を報道しているが放送倫理違反なやり方であると判断したことが分かります。もっと詳しいのが読売新聞の記事で、BRCは、違法駐車や脅迫めいた抗議は事実のため、「名誉棄損等の人格権侵害は成立しない」としたと詳しく書いています。ここまでくると最初の記事とはだいぶ読んだ感じがだいぶ違います。グループの毎日放送について、毎日新聞がどういう記事を書くのかにも興味がありますが、まだWebに出ていないようです。出ました。今日の5番目のエントリーをご覧ください。
ちなみに、問題の報道は毎日放送のサイトから消されていますが、Googleのキャッシュには残っていて、こんな感じだったようです。
個人的には正しい事実を報道したのならば、十分な事情聴取だったかどうかは今回の件についてはそれほど問題ではないように思えますし、報道の目的意図を明らかにしていればこの件についての取材が拒否されるのは当然でしょうから、隠しカメラ・隠しマイクによる取材が不可欠であったと認められる事情もあったと考えても良いのではないでしょうか?むしろ、目的意図を明らかにしたところ取材を断られたために、当事者の片方に全く取材をしないで放送することになったならばその方が問題だと思いますが。毎日放送がこの件で萎縮することなく、これからも積極的な取材を行うことを期待しています。ただ、MBSもおかしな部分があるので、そこは後のエントリーで触れたいと思います。