マイナス金利可能かも

死人の戯言ですが、マイナス金利って不可能でもないんじゃないですか。
例えば、ソーニャ・チップ。あれってインフレが発生していることから有効発行額よりも当選の際の払い戻しの合計金額の方が大きいものだと思いこんでいました。しかし、寺銭を取らない商業的なギャンブルは存在しない(経済学的に当たり前)ことと「蓬莱学園の犯罪」中で賭がディーラー側に有利なものとされていることを考えると、有効発行額よりも当選の際の払い戻しの合計金額は小さくなる方が自然です。現実問題として、控除率が高くない公営ギャンブルがあれだけ儲かっているのですから、控除率を十分高くすれば(ほぼ100%)、人間のギャンブル好きな選好*1も考えると、多くの人間に実質的にはマイナス金利の現金を通貨として認めさせることは可能だと思われます。で、作中でも描かれていますが一端一つの通貨が主要な地位を獲得すれば他の通貨は排斥される(プレミアよりも流動性が優先される)わけですから、残りの人間にも流通させることは可能でしょう。そして、定期的な抽選というのは通常の債券で言うところの償還ですから、控除率が100%を切っているくじつきの通貨とはどうみてもマイナス金利の現金です。本当にありがとうございました。
しかし、これって実現したら思いっきりデフレ政策にならないか。デフレ政策になるならデフレ下では控除率を100%以上にしなければならないという論理的帰結が導き出されるので思考実験としてはそれでも良いのですが。(そもそもソーニャ・チップ自体が思考実験でしかないのですが)
思いつきをそのまま書きました。経済学用語とかいい加減ですいません。指摘していただければ直します。「蓬莱学園の犯罪」は年末年始に読む予定なので、作中記述との矛盾は出来る限り自分で直すつもりでいます(ということは現段階では記憶に頼って書いていると言うことです)。というか、後できちんと調べて書き直したいなあ。.

ryozo18さんの指摘を受けて

ryozo18さんからコメントをいただいたので返事の部分を追加というかまとめ。
要するに、減価通貨とかマイナス金利は回避手段があれば回避するのが合理的。ところが、ソーニャ・チップやソーニャ預金(作中には登場していないと思いますが)ならばマイナス金利でも受け入れる人間は少なからず存在し、さらにソーニャ・チップならば通常の貨幣よりも受け入れられる可能性は高い。しかも、控除率をインフレ率にあわせて変えることで通貨発行者がインフレ率をコントロール可能。という思いつきです。

*1:実験的には期待値が低くても一発が当てられる選択を選びやすいという人間の心理的傾向