その道は何時か来た道

無税国家は本当にありえないのかな?
http://d.hatena.ne.jp/fhvbwx/20051213/p3
今読み返してみると表現が稚拙この上ないのですが、無税国家がありえなくてもバーナンキ背理法が成立することを説明したかったのではなく、こうすればできるよというアイデアを示したかっただけなので、これで許してください。
というか、個人的スタンスはバーナンキ背理法トリビアル*1であるという立場です。もっといえば数字がどうのこうのというよりも財政規律などの問題で無税国家は実現不可能かと。

具体例

ナウル共和国という無税国家の例があります。
そして、ナウル共和国という無税国家の失敗例があります。
まあ、一般化できる話ではありませんが。
今、ナウル共和国ってどうなってるんでしょうね。こんな感じのようです

参考

http://bewaad.com/20060408.html#p01
GDPで1.3%程度ということは夜警国家なら可能かもしれません。ええと、夜警国家が実現可能かということはまた別の話ですが。
あるいは支出の伸びを抑えてかつ高成長を目指すとか。おお、リフレ派の主張と一致するじゃないですか。リフレ政策で無税国家をめざそう!w

徳保さんの追記を受けて

やっぱり、ブランクが空くと人に伝わる文章を書くのが難しくなりますね。


ども。毎度お世話になります。トリビアルという言葉がわからなくて、辞書を引いたら自明であることと説明が。たしかに「中央銀行はインフレを起こすことができる」はトリビアルだと思いますが、財政規律などの問題で無税国家は実現不可能とは決め付けられないような気が、私はしてまして……。
個人的意見としては当初*2から「中央銀行はインフレを起こすことができる」という命題よりも「無税国家を実現することができる」という命題の方が証明の必要性が高いと考えています。「ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝」に紹介されているエピソードを見る限りでは、バーナンキ先生自体「バーナンキ背理法」に対する考え方が(経済学的な業績)としての証明よりもこう考えると中央銀行がインフレを起こすことが出来るんだよという説明に近いんじゃないかなという印象を受けました。
数字の面では日本の場合、夜警国家を目指す(福祉政策を全廃するわけにも行きませんからまず不可能でしょう)か、所得倍増計画×3で理論的には不可能ではなくなります。まあ、いまさら所得倍増計画は無理でしょうから、バブル崩壊後の成長率が4.5%でかつ財政再建*3というシナリオを考えると、徳保さんに長生きしていただければ徳保さんが死ぬまでに数学的な条件は満たせそうです。
でも、やっぱり無税国家はかなわない夢だよねというのがナウルの事例です。

お節介

それと、毎度お世話になります。bewaadさんに言われた方が良いかと思います。

無税国家の定義

星新一の無税国家の例は個人的には無税国家といいたくないです。やっぱり、無税国家というものは個人に対する課税がない国ではなく、国家による国民負担のない国のことではないかと考えるのです。所得税はかからないけど、高率の法人税が消費者に転嫁されている国を無税国家といえますか?所得税はかからないけど、全ての法人が国営である共産主義国家を無税国家といえますか?
星新一の無税国家の例は国営でジェット燃料を販売しているわけで、本来ならそれは民営化して企業からきちんと税金を取るべき話ではないかと。まあ、採掘権が高額でそれで政府支出をまかなうことが出来るという話なら理解できますが。
調べていませんが、ナウル共和国の場合は海外企業に採掘権を与えていた覚えがあります。

インフレ税

まあ、インフレも税金の一種といえなくはないですが、無税国家実現のためにはある程度のインフレも一考の価値があるでしょうね。

[ネタ]無税国家

はやく、無税国家になって、景気変動が無くなって、貧富の差がなく、みんながゆたかになって、けいざいがくしゃをあなにうめられるようになるといいですね。(棒読み)

*1:キーワードへのリンクがなかったので補足。英語のtrivialであり、トリビアの泉トリビアの形容詞形です

*2:それこそバーナンキ背理法を知ったときあたり

*3:このシナリオの場合財政は健全状態なので単にインフレ率の伸び程度に支出の伸びを抑える程度ですむはずですが