26日の記事へのコメントに対するレスポンス

長くなったので、ちょっと編集したものをエントリーにします。皆様コメントありがとうございました。


# potato_gnocchi 『レスありがとうございます。
でも、本田先生のって、突っ込むと切りがないし、切りがないからって書き続けていると粘着くさいし、彼女がある種の厨で周りに集っている厨も確信的だしって状況は変わらないし、ってなわけで、なんか書くのは時々気が向いたときだけにしたいんですよねぇ…』
>書き続けていると粘着くさい
とりあえず書いておいて、ほとぼりが冷めてからアップロードするとか、他人のコメントを引用してそれに自分の意見を付け加えるとかはいかがでしょうか。
なぜかリフレ派の人は同じテーマで書くことを忌避する傾向がありますね。人間、正しいことでも繰り返し言われないと理解できませんし、同じテーマでもいくらでも料理できるので、正しいことを言い続けるのはとても意味のあることだと思います。まあ、収穫が逓減するので面倒ですが。
>状況
ある種の厨であることには同意しますが、周りに集っている方々は確信的なのはごく一部であると考えています。まあ、その一部が影響力を持っているのが問題なのですが。
大多数の人間には本田案よりも経済学的に妥当で実現可能性の高い案を示すことが肝要だと思うんですが……そんな案を提示してもやっぱり幸せは増えたりしないと思うんですよ(不幸はちょっぴり減るかもしれませんが)。そう考えると好き好んで地獄に行こうとする人々は黙って見送ってあげるのもそれはそれで優しさかなと。

# サンダース軍曹 『横から出てきて申し訳ありませんが。各所で顰蹙を買っている厨の一員ですが(苦笑)、先程、本田氏に痺れるアジテーションを戴いてしまいました。
http://d.hatena.ne.jp/yukihonda/20060427#c1146280639
自分は本田氏が権力の走狗と大いなる誤解をしていましたが、横山さんのような方を引き合いに出して権利としての労働者教育やキャリアデザイン教育を訴えておられる(らしい)あたり、内実は真逆で組合の活動家的な善意の人だったとやっと気づきました(恥)
かつての組合系の人はむしろ普通科的な学力重視だったような気がするんですが、最近は職業教育重視の人が巻き返しているんですかね?
粘着してきた自分が言うのも何ですが、そういう志向の人だと分かると「生暖かく」醒めつつ見守るのがいちばんいいんでしょうねえ・・・。』
学者というよりも社会運動家であることは「生暖かく」見守っていた人々は去年から(田中先生は除く)分かっていたはずです(参考*1)。その上で、「そっちは危険だ!そっちへ行っちゃ駄目だ!」とみんなで叫んでいたはずです。(私はそんなことをしても blogでは伝わらないから、直接合って話すかいっそのことたたきつぶすべきだと言っていたつもりだったんですが当事者に全然伝わっていなかったらしいのがいまでも残念です)
まあ、ある人が社会運動をやること自体は構いませんが、学者であると本人も第三者も思っている人物が学問的正当性よりもイデオロギーを重視する(あるいは目的が手段を正当化すると考える)ことは科学の社会的信用性の観点と大学の政治的中立性の観点からもよろしくないのではないかと考えます。まあ、最近は社会学が駄目駄目なだけじゃないかとも思いますが。そういうわけなので、中西準子先生のように社会運動に身を投じて冷遇されても社会運動側に非があると考えたら徹底的に批判する立場を取るかあるいは社会学じゃ非正規労働者は救えないんだよ!と啖呵を切って大学をやめていただけると大変嬉しいです。まあそんなたまじゃないことと戦後の科学者が分野を問わずイデオロギーを優先して動いていたのは百も承知ですから、あまり無理は言いませんがせめて自分自身ではどっちだとお考えなのかぐらいは教えて欲しいなあと。あと、社会運動家というのはいなば先生的にはトリックスター、あるいは岩波朝日的と言っても良いですね。
>組合の人
歴史的に、普通科的な学力重視→受験戦争→ゆとり教育学力低下と来たので、残ってるのはリフレ(による景気回復で教育にお金を回す)か職業教育か戦前回帰ぐらいしかないかと。リフレ派的にはそこで後ろの二つはあり得ないだろと思うわけですが、後ろの二つの人はそれしか選択肢がないと思っているんでしょうね。文部科学省の斜め上っぷりを予想すると後ろ二つを合体して軍隊式職業教育あたりが現実のものになりそうです。まあ、それでも構わないとお考えならものすごい勢いで舗装されていく地獄への道をなま暖かく見守られてはいかがでしょうか。

# 韓リフ 『この高等教育での職業教育vs普通科教育みたいな二元論論争は長い歴史があってね。職業教育派がとりあえず惨敗したのが日本の教育の歴史であって、その惨敗をもたらした中核の思想が「経済学」だったわけです。その「経済学」を華麗にスルーする本田さんの戦略はまあわからないでもないね。勝てないものには蓋をするのが一番。あ、ここはネタブログか。
すこし本当のこと書いてスマソwそれと飯田さんが日本の職業教育はトラッキングになってない、というのも実はこの歴史の半面なんですよ。つまり事実上、あ、またまじにorz』
教育史は詳しくないのですが、端から見ていると高等教育においては職業教育派が盛り返しているのではないかと(例えば教養部解体)。あと、初等中等教育には限界があり、一定レベル以上だと高等教育が重要な役割を果たすと個人的には考えています(例えばアメリカの初等中等教育はそれこそ進化論を教えられるようなレベルですが、高等教育を受けられるレベルに関しては日本を越えていたりとか、戦後の日本の初等中等教育は世界的に見ても遜色ないものだったはずなのにニセ科学やとんでも経済学が蔓延していたりとか)。
本田先生は戦略ではなく本当に理解できないからスルーしているのではないかと思っています。多分。そうじゃないかな。そうであってほしい。まあ、「もし開かんと欲すればまずは蓋をすべし!」とも言いますが。
それから、ネタというのは真実を混ぜた方が美味しくなるんですが……田中先生に言ってもしかたないですね。
>職業教育はトラッキングになってない
すいません。意味が良く分からないです。バブル崩壊までは企業が社内で業務内容に合わせた職業教育を行っていたのが非経済学的であったが、終身雇用制度と合わさって” Japan is No.1”をもたらした(だから教育機関でのOff Job Trainingは不要だった)と考えていましたが、間違っているのでしょうか。

蛇足

サンダース軍曹さんからコメントをいただいたのでどのへんにすんでいるかを知っているリフレ派の方々(田中、いなば両先生を含む)とpotato_gnocchiさんがサンダース軍曹ではないことを(プロクシの可能性とかは除けば)確認できました。

*1:これはこれでなんでいなば先生がいまだにかばっているのかが理解できないのですが