さよならジル様
さよならジル様について
モーニング掲載のちばてつや賞大賞受賞短編読み切り。欠陥(というよりキズ)はあるものの(最近漫画不作気味なので)良作。
ビビリメガネを一般向けにしたというよりも、オタク版彼氏彼女の事情(読み切り)。もうちょっと切り口を変えると、おたくの死と再生の物語。あるいは、おたくの成長更正物語。やっぱり、オタク版彼氏彼女の事情といった方が良いですね。
いいところ
(内なる)オタク*1と世間体とをどうバランスを取っていくかというお話は結構あります。それらの中では読み切りとしては良い線行ってます。メッセージ性が弱いですが。
この手のネタはいくらでもすべれるので、破綻なくまとめているのは好印象。読み切りだからぼろが出ていないという部分もあるでしょうが。
悪いところ
以下、多少ネタばれ。読み切りなので、次号が出たあたりで続きを読むを解除する方向で。
メッセージ
好きなものが好きでなにが悪い、どこが恥ずかしいという開き直りは恋愛物で食傷しています。
万人オタク説はあらぬ方向に行きやすい所をうまくコントロールしているあたりはいいですが、やっぱりそういう問題ではないのではないかと。