正しい偽書の書き方

Baatarisimさんへのコメントを分かりやすくしてみました。
元ネタはhttp://internet.kill.jp/d/200512.html#d23_t1です。
まずは元ネタの分類から始めます。

常識でしょと言わんばかりに説明抜きで使う系

  • 既に常識ですが
  • 周知の事実ですが
  • ○○だと言われている
  • ○○なエピソードは余りにも有名である
  • 全ての○○研究者が等しく認めるところであろう
  • 周知のとおり
  • 歴史上明白である
  • これが世に言う○○である
  • 多くの記録が示す事実である
  • かの有名な
  • 記憶に新しい

これらの表現を用いることで、うそ、でたらめをぼろを出さないように誤魔化すことが出来ます。
あまり威力は高くありません。しかし、非常に嘘っぽい話もこの表現を用いることで常識であるかどうかに注意を向けさせることが可能です。いわゆるポーカーフェイスみたいなものですから、堂々と使うことが重要です。

誰も知らない真実を紹介する系

上の逆です。

  • 知る人ぞ知る○○の秘事である
  • 末期の言葉は「○○」だったと伝えられる
  • ○○は歴史の闇の中である
  • ○○在住の○○研究家○○氏はその論文の中で○○を指摘している

単体での効力はあまり高くありません。

あまり知られていないが容易に分かる系

上のバリエーションです。

  • ○○な一事からも、○○を見て取れるだろう
  • 容易に想像できるであろう
  • この点からも○○が垣間見えるだろう

読者の想像力や思考力に任せることでうそを付く手口です。読者との信頼関係が要求されます。なかなかの効き目です。

あまり知られていないことであるが解説しない理由を説明する系

同じくバリエーションです。単なるごまかしとも言います。

  • ○○は本稿のテーマではないため詳述を避けるが
あまり知られていないので詳しく説明する系

これも同じバリエーションです。さらに巧妙になっています。

  • ○○抜きにしては語れない
  • 余談ではあるが
  • あらかじめ書いておくが

嘘を誤魔化そうとさらに嘘の説明を重ねその説明を誤魔化そうと……と嘘の無限連鎖反応を誘発することが可能な技です。使用者の能力に依存しますが、高い可能性を秘めています。
なお、○○は本稿のテーマではないため詳述を避けるがと言いつつ延々と説明することでこちらのバリエーションにすることも可能です。

ソース提示系

  • 『○○』に以下の記述がある (○○はもちろん実在しない書物)

出典を明らかにすることで信憑性を持たせます。しかし、出典は実在しません。

  • ○○在住の○○研究家○○氏はその論文の中で○○を指摘している

も同じ系列です。
これの破壊力は相当高いですが、書名や引用文を偽造するスキルを要求されます。こうやって読むと騙されるわけがないだろうとお考えになると思いますが、そういうことは荒山徹を読んでから言ってください。もし、これを塩野七生にやられたらひとたまりもないことは賢明な読者の皆様には容易にご想像いただけるかと思います。

解説

以上の分類を元に自分のつこうとしている嘘を適切に分類し、これらの表現を使用してください。なお、同じ表現は多用すると嘘だとばれますので、お気を付けください。

具体例

具体例は一度乗ってしまうと降りられない - 節電対応中
このように、あまり長いエスカレーターだと乗ってから引き返すことが出来ずに間抜けな思いを味わうことがあるという単なる思いつきをいくらでも引き延ばすことが出来ます。というかいつまで経っても完成しなくなります。危険です。

リスク

偽書を本物と信じ込まれることによるリスクがあります。用法用量を正しく守ってお使いください。
これらの表現を日常から使用することで真実を語っている文章でもうそつき呼ばわりされるリスクがあります。用法用量を正しく守ってお使いください。
嘘が止まらなくなるリスクがあります。用法用量を正しく守ってお使いください。